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男性不妊症

男性不妊症を専門に扱う、泌尿器科の生殖医療専門医は全国で58名しかおりません(2018年12月1日現在)。

生殖医療専門医は全国で725名いますが、そのほとんどが産婦人科医であり、男性不妊症を専門に扱う泌尿器科の生殖医療専門医は全国で58名しかおりません(2018年12月1日現在)。詳しくはこちら

当院では日本生殖医学会認定の生殖医療専門医の立場から、適切なアドバイスをし、安心で安全な治療やアドバイスをご提供、ご提案します。 s001med_162

男性不妊とは、不妊の原因が男性に同定できるもののことを指します。不妊の原因には、男性に原因があるもの、女性に原因があるもの、両者に原因があるものがあり、不妊の40~50%は男性側が関与しているものが占めているといわれています。図1

男性不妊の原因のうち約80%は、精子が正常に作ることができない造精機能障害によるもので、精巣の中で運動性が良好な精子をつくる機能が低下していると考えられています。しかし検査してもよくわからないこともあるため、男性不妊の半数以上は原因不明といわれています。

近年の研究から、喫煙、加齢、アルコール摂取、心理的ストレスなどが男性不妊のリスク因子として関わっていることが明らかになってきました。ほかにも肥満、高温環境、スマートフォンなどの電磁波なども、精子の質を低下させる要因として報告されているものがあります。

このような結果から、生活習慣の改善は、男性不妊を考える上でとても重要であるといえます。

原因

精子は精巣で産生された後、尿道から射精されることになります。男性不妊とは、この過程のどこかにおいて障害が存在する状態です。

男性不妊には、精巣で質のよい精子が産生されない造精機能障害、精子の通り道が閉塞している精路通過障害、射精障害や勃起障害などの性機能障害などがあります。これらのうち男性不妊の原因として最も多いのは、精子が正常につくられない造精機能障害です。

精子は、精液の量、精子の濃度、精子の運動性、精子の形態などでその質を判定されます。しかし、実際に何が精子を造る機能を低下させている要因となっているのか、具体的に特定できるケースは多くなく、約半数は原因不明と考えられています。

近年では、不妊に関与する因子として、喫煙、加齢、アルコール摂取、心理的ストレスなどが関わっていることが明らかになっています。なかでも心理的ストレスによる男性不妊についての重要性が強調されることもあります。心理的ストレスによる負荷が大きくなると、体の内分泌系の機能に異常をきたし、下垂体からのテストステロンの分泌が低下しするようになります。そのため精子の形成に影響を及ぼし、結果として造精機能の低下に至ると考えられています。

症状

日本産婦人科学会によると、不妊とは妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず一定期間妊娠しないものであり、この一定期間は1年というのが一般的であると定義されています。

その約半数に関与していると考えられる男性不妊では、自覚症状を伴わないことが多いのですが精索静脈瘤などが原因となることもあるため、陰嚢に血管のこぶが浮き出ていることがあります。また、ホルモンの分泌異常によって、精巣サイズが小さくなったり、性欲の低下や勃起障害などの症状をともなったりすることがあります。また、正常に射精ができないなどの症状をともなうこともあります。

検査・診断

男性不妊では、性交渉などに関連した問診や身体診察を詳細に行うことになります。男性不妊の原因は多岐に渡るため男性ホルモンを含むホルモン検査、精子の量などをチェックする精液検査、精巣の大きさを調べる超音波検査など、各種検査を実施します。

その他、問診や身体診察において基礎疾患が疑われる場合には染色体検査や遺伝子検査、などが行われます。こうした検査の検査を組み合わせて、基礎疾患の有無や精子の質の評価などをしたうえで、治療方針の決定などを行います。

治療

男性不妊の原因によっては、薬物治療や手術治療などで治療可能な場合もあります。例えば精索静脈瘤の場合は、手術で精液所見の改善が期待できる場合があります。また、閉塞性無精子症では、精子の通り道を再建して精液中に精子が出現するようになることもあります。また、閉塞性・非閉塞性ともに無精子症の場合、精巣から精子を回収する手術(TESEと呼ばれます)によって顕微授精を行うことが可能になることがあります 。薬による治療方法では、精子を形成するために必要なホルモン(FSH、LHなど)が不足していれば、ホルモンの補充療法が行われることもあります。その他、漢方薬やビタミン、抗酸化剤などを用いることもあります。図2

男性不妊の原因と思われる要因を特定・解消して精液所見が改善することにより、不妊治療の負担が軽減できる場合があります。ひとつの例としては、体外受精と人工授精です。体外受精をしなければいけなかったカップルが治療を受けることで精液検査所見が改善して人工授精で済む可能性もあり、精神的・経済的な負担が減ることがあります。

知っておきたい男性不妊症の症状

 さらに詳しくはこちら

症状名男性不妊症の症状
無精子症(むせいししょう) 無精子症とは、男性の精液中に精子を観察できない状態を言います。無精子症は不妊の最大の原因となり、深刻な問題として認識しなければなりません。診察で無精子症と診断されても、その後の治療・改善によって妊娠する夫婦はたくさんいますから、あきらめることはありません。
乏精子症(ぼうせいししょう) 乏精子症とは、精子の数が一般的な数値よりも少ない状態です。乏精子症の程度によって、軽度・中等度・高度に分けられます。正常値は、1ccあたり1500万以上と言われますので、1500万以下の場合は軽度、1000万以下の場合は中等度、そして500万以下の場合は高度、と区分されます。
無力精子症(むりょくせいししょう) 精子無力症とは、活発に前進することができる精子がとても少ない状態のことを指します。具体的には「動いている精子が40%未満」、もしくは「活発な前進運動をしている精子が25%未満」の場合と定義されています。すべての精子が動いておらず、精子が生きているのかどうか見ただけでは確認できない状態のことを「精子不動症(せいしふどうしょう)」と呼ばれます。これらの症状は、精子の“量の問題”ではなく“質の問題”と言えるでしょう。
精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう) 男性不妊の原因でポピュラーな疾患にも関わらず、あまり知られていないのが「精索静脈瘤」です。男性不妊の約30-40%程度も占め、かなり高い頻度でみられる疾患です。シンプルに表現すると、精巣(睾丸)に血液が逆流し、精巣の静脈血管が瘤(こぶ)状に腫れている状態のことを言います。専門の医師に相談し、適切な治療を受けましょう。
勃起不全[ED](ぼっきふぜん) 勃起機能の障害=Erectile Dysfunction、つまりED(イー・ディー)と呼ばれます。性交時に有効な勃起が起こらない、または勃起が一定時間維持できない状態のことを指します。本来、勃起は哺乳類すべてにとって生殖を行うための重要な機能ですが、日本では現在約1,130万人が満足ができる勃起ができていないと言われています。
無精液症(むせいえきしょう) 射精感があっても、実際には精液がまったく射精されない状態のことを言います。精液が作られない状態になっている、または無射精、逆行性射精なども考えられます。
閉塞性無精子症(へいそくせいむせいししょう) 精路の閉塞により、精液のなかに精子が確認できない状態のことをいいます。「精管(せいかん)」の一部がつまっているなどの原因により、精子が運ばれずに起こる症状のことを指します。
先天性精管欠損(せんてんせいせいかんけっそん) 先天的に(=生まれつき)精管が備わっていない、あるいは一部が欠損しているため、精子が精巣内に閉じこめられた状態になります。精子を運ぶための管がないと、正常に射精ができません。
膿精液症(のうせいえきしょう) 精嚢や前立腺等の炎症によって精液中に白血球が増えてしまい、精液1ml内に10万以上の白血球が存在する状態です。白血球の数が増えると、精子の運動率が大幅に低下するため受精が難しくなります。
逆行性射精(ぎゃっこうせいしゃせい) 精液が尿道に送られず、膀胱に逆行してしまう状態のことを指します。逆行性射精でもオルガスムは得られます。しかし陰茎から射出される精液量が減り、まったく射出されないこともあります。
膣内射精障害(ちつないしゃせいしょうがい) 性交自体はできても、膣内射精が困難な状態のことを言います。加齢によって精力が減退し、膣内射精障害が起こることもありますし、睡眠不足や飲酒、栄養バランスの乱れによってこの症状になる可能性もあります。いずれも成人男性であれば誰にでも起こりうる症状です。

※すべての症状の改善には個人差があり、改善法や解決策も人によって異なります。信頼できる専門の医師に相談し、自分の症状・ペースにあった改善を行っていきましょう。

 

男性不妊症に対しても、千葉県では、特定不妊治療(体外受精・顕微授精)を行う方を対象に治療費の一部を助成する制度があります。

千葉県特定不妊治療費助成事業の概要(千葉県のホームページはこちら

対象となる
治療法

  • 体外受精及び顕微授精(以下「特定不妊治療」という。)

※卵胞が発育しない等により卵子採取以前に中止した場合は、助成の対象になりません(下記参照)。

  • 特定不妊治療の過程で行った精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術(以下「男性不妊治療」という。)

※採卵準備前に男性不妊治療を行ったが、精子が得られない、又は状態のよい精子が得られないため治療を中止した場合も助成の対象となります。

助成対象者

次の要件を全て満たしている者

  • 治療開始時に法律上の婚姻をしているご夫婦であること
  • 申請時点で夫婦の双方又はいずれか一方が千葉県内に住所を有すること
  • 治療期間の初日における妻の年齢が43歳未満であること
  • 特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか、又は極めて少ないと医師に診断されたこと
  • ご夫婦の前年(1月から5月の申請にあっては前々年)の合計所得が730万円未満であること
  • 当該年度内(4月1日から3月31日まで)に指定医療機関において特定不妊治療を受けたこと(医師の判断に基づき、やむを得ず治療を中断した場合を含む)

千葉市、船橋市、柏市にお住まいの方は、各市が助成することになり、申請様式等も異なります。詳しくは下記をご覧ください。

指定医療機関

県内の指定医療機関(PDF:52KB)≪平成30年5月16日現在≫

  • 県外の医療機関については、所在する都道府県等において指定を受けている場合、千葉県においても指定を受けているものと見なします。
  • 詳しくは、申請窓口である健康福祉センター[保健所]または児童家庭課にお問い合わせください。

助成の内容

【助成限度額】

  • 1回の治療につき15万円(治療区分C,Fは7万5千円)まで
  • 初回の治療に限り、1回の治療につき30万円まで(治療区分C,Fは除く)

※「初回治療」の助成申請をした後に、「初回治療」以前の治療終了日の治療の助成申請をすることはできませんのでご注意ください。

※過去に助成を受けなかった治療がある場合においても、「特定不妊治療費助成事業」について初めて申請する場合は「初回治療」として申請することができます。

  • 特定不妊治療の過程で精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術(男性不妊治療)を行った場合は、1回の治療につき15万円まで

※男性不妊治療費助成申請は、特定不妊治療費助成費申請と同時に行っていただくことになります。ただし、主治医(指定医療機関)の指導方針に基づき採卵前に男性不妊治療を行ったが、精子が得られない、又は状態のよい精子が得られないため治療が終了した場合に限り、男性不妊治療のみでの申請ができます。なお、この場合の助成も、特定不妊治療費助成の通算助成回数の1回の治療としてカウントされます。(初回助成額の拡充の対象にはなりません。)

※保険適用外の手術費用、凍結費用が助成の対象となります。(検査費用は対象とはなりません。)

※「精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術」とは、精巣内精子回収法(TESE(C-TESE、M-TESE))、精巣上体精子吸引法(MESA)、精巣内精子吸引法(TESA)、経皮的精巣上体精子吸引法(PESA)を想定しています。

  • 治療区分については下記を御確認ください。

【助成回数】

  • 過去に他の地方公共団体から同趣旨の助成を受けた場合も、千葉県特定不妊治療費助成事業の助成を受けたものと見なします。
通算助成回数
初回申請時に40歳未満の方は通算6回まで
初回申請時に43歳未満の方は通算3回まで

※通算回数は初回に助成を受けた際の治療開始日における妻の年齢で判断します。

※助成回数は他の都道府県・政令指定都市・中核市で受けた助成も通算されます。

申請方法

治療終了後、必要書類を住所地を所管する健康福祉センター[保健所]に申請してください。

原則、健康福祉センター[保健所]へ来所しての申請となります。

やむを得ず来所できない場合については、健康福祉センター[保健所]へご相談ください。

申請期限

原則として、治療が終了した日の属する年度内(3月31日まで)が申請期限となります。

※2月1日から3月31日の間に治療が終了する予定の方で、受診等証明書の作成のために3月31日までに申請書類の提出が間に合わない場合、5月31日までに申請をしてください。

※「治療が終了した日」とは、妊娠の確認(妊娠の有無は問いません)の日、又は医師の判断によりやむを得ず治療を終了した日を指します。

支給方法

申請書等の内容を審査の上、助成を承認した方に対し助成金を口座振込により支給

申請書の配付・受付

各健康福祉センター[保健所]で配付・受付
その他、下記申請方法のページから申請書及び証明書の様式がダウンロードできます。

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