検査機器、医療機器
いまもと泌尿器科クリニックの方針として、患者さんに苦痛を与えない検査をすることに主眼をおいています。超音波診断装置(エコー)のほか、泌尿器科の検査の中で痛みを伴うために敬遠されやすい膀胱鏡検査は、電子スコープ内視鏡という柔らかい管の内視鏡を導入し、ほとんど痛みを感じることなく検査可能となっております。
超音波診断装置(エコー)
Canon(キャノン)メディカルシステムズのXario 100 Platinum Seriesを導入しています。多機能・高画質、19インチの大型LCDモニタで,細部まで画像を鮮明に表示します。患者様の待つあらゆる場所で検査の「質」を高めます。
高機能・高画質で日常検査を最適化!
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膀胱鏡
Olympus(オリンパス)社のCYF-VHA、統合ビデオシステム「VISERA ELITE」シリーズを導入しています。
- 世界初HD対応と先端形状の細径化により、診断効率の向上をサポート 高精細な観察画像により、膀胱鏡検査の診断精度の向上に貢献します。また、スコープ先端部をより細く、より滑らかな形状にしたことにより、内視鏡挿入時の患者さんの苦痛軽減をサポートします。
- 新Evolution tip 照明レンズを斜めに配置することで、テーパー面がより滑らかになりました。これにより、スコープの挿入性のさらなる向上と、患者さんの苦痛軽減に大きく貢献します。また、新しい照明技術を採用したことにより、従来のビデオスコープと比べて1.5倍の光量アップが実現されました。
- 2段可とう制 患者さんが最も痛みを感じるのが尿道膜様部と呼ばれる付近です。この部位に当たる軟性部患者さん側は柔らかく、手元操作側はスコープ挿入時のプッシャビリティを考慮してこしの強い構造となっています。
- 第2湾曲機能 膀胱壁に当たると受動的に湾曲がかかりやすいように比較的やわらかい素材を採用しています。
- 湾曲角度の向上 UP 220° / Down 130° と従来のビデオスコープよりそれぞれ10°向上しています。処置具使用時でも十分なアングルが確保できるため、膀胱頚部の観察や処置操作が容易になっています
観察性能の向上を実現し、より安全・安心・高効率な内視鏡検査をサポートする、内視鏡統合ビデオシステム「VISERA ELITE(ビセラ・エリート)」を導入しました。
導入の背景 内視鏡は消化器内科のみならず、幅広い分野に普及しています。特に近年は、病変部の早期発見や見落とし低減といった診断精度の更なる向上が求められてきています。こうした中、今回オリンパスの「VISERA ELITE」システムおよびビデオスコープを導入し、より高精細な観察画像を提供すると共に、機器の操作性向上や診断時の患者さんの苦痛低減を図りました。
「フルハイビジョン(以下、フルHD)画像対応」や「術中のレンズくもり防止」といった新規スコープに搭載された機能に対応するなど、観察性能のさらなる向上を実現させた内視鏡統合ビデオシステム「VISERA ELITE」を導入しています。
近年、内視鏡外科手術は患者さんへの負担が少ない手術として、消化器外科をはじめ、胸部外科、泌尿器科、婦人科など幅広い臨床科で普及しています。こうした中、より精緻な手技を行うためには、さらに高い観察性能と同時に、その手技を支える操作性や機器の運用効率を高めるための取り扱い性能も求められています。「VISERA ELITEシステム」は、内視鏡外科手術にも用いられる、観察性能と取り扱い性能を向上させた最新機器です。
主な特長の詳細
<VISERA ELITEビデオシステムセンターOLYMPUS OTV-S190 / VISERA ELITE高輝度光源装置OLYMPUS CLV-S190>
- フルHD画像に対応
従来機はHD画像に対応していましたが、本機ではフルHD画像に対応し観察性能をさらに向上させています。HDTV出力に対応した新型のCCDが搭載され、高解像・高コントラストな画像により、より精度の高い観察が可能です。 - ノイズリダクション機能を搭載
ノイズリダクション機能が新たに開発されました。導入したスコープとの組み合わせにおいて画質の低ノイズ化が実現されました。「VISERA ELITEビデオシステムセンターOLYMPUS OTV-S190」に接続することにより、動画だけでなく静止画においても従来機よりも画質が向上しています。 - スコープ先端部の温度コントロール機能を搭載
「VISERA ELITEビデオシステムセンター OLYMPUS OTV-S190」にスコープ先端部の温度を安定的にコントロールする機能が搭載され、くもり防止機能を先端部に搭載したスコープとの組み合わせにおいて、検査中のくもり防止がサポートされます。 - NBI※観察に対応
光源のフィルターの最適化により、NBI(Narrow Band Imaging)観察時における粘膜表層の血管と組織がより見やすくなり、病変の質的、及び範囲診断などに貢献します。高画質なHDTVのもとで威力を発揮するNBI観察です。微小血管の色コントラストが向上し、より細微で鮮明な観察画像が提供されます。
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Narrow Band Imaging/狭帯域光観察: 病変の質的、及び範囲診断などを目的に、通常光観察とがんの栄養補給路である粘膜表層の毛細血管や粘膜微細模様などが、色調の違いとして強調表示される機能です。粘膜表面上の血管と組織をより見えやすくする、オリンパス社独自の光学的な画像強調技術です。2つの特定の帯域に狭められた光が、ヘモグロビンによって強く吸収されます。モニター上では粘膜表層上の毛細血管が茶色に、粘膜下組織内部の血管が青色に表示されます。 |
通常光観察狭帯域光観察
上の右図のように、NBIの光では、表層血管が茶色に、深部血管が緑色に描き出されます。
がん細胞は血管から栄養を補給して急速に増殖するため、癌領域には小さな血管が集りやすくなります。特に膀胱上皮内癌などにおいて、NBIはこの小さな異常血管を発見する有効な手段となります。
尿流量測定装置
新「フロースカイ」 を導入しています。2007年よりTOTO株式会社が発売し、国立大学病院の7割以上に納入されている尿流量測定装置「フロースカイ」ですが、その機能を向上させたモデルチェンジ型が2018年8月1日より発売されました。いまもと泌尿器科クリニックではこの最新型を導入しました。
自然な使用感と簡単操作の尿流量測定装置
フロースカイは、いつものように用を足すだけで尿流率と尿量を測定できます。
パブリックトイレとしての機能を向上
尿流量測定装置 新「フロースカイ」 2018年8月1日(水)発売
~国立大学病院の7割以上に納入~
「フロースカイ」は、いつものようにトイレで排尿するだけで、「尿量測定」と「尿流測定」が行える医療機器です。従来の測定環境では、尿量・尿流いずれの測定も、採尿カップや専用医療機器が用いられるため、患者の方々にとっては通常のトイレとは異なる環境で排尿する必要がありました。「フロースカイ」による測定環境は普段のトイレに近いため、自然な排尿状態での測定が期待できます。また、採尿カップの洗浄や尿の廃棄作業などの後片付けが不要なので、院内感染の原因のひとつである尿の飛散防止にも貢献します。検査で使用しないときは、「ウォシュレット※1」付きトイレとして使用できるので、院内空間の省スペース化にも貢献します。
尿流量測定装置「フロースカイ」
新しい「フロースカイ」は、主に「ウォシュレット」部分を刷新し、パブリックトイレとしての機能を向上させています。
TOTO独自の「きれい除菌水」を「フロースカイ」に初搭載。便器とノズルを自動で除菌してきれいを長く保つため、トイレ掃除の負担軽減に貢献します。
「フロースカイ」は、全国の国立大学病院の7割以上※2にあたる32病院に納入し、好評をいただいています。
※1:「ウォシュレット」はTOTO株式会社の登録商標です
※2:全国45の国立大学病院のうち、泌尿器科を有していない3病院を除いた42病院に対する割合
新たに搭載された機能や特長
「きれい除菌水」による「便器きれい」と「ノズルきれい」
TOTOのトイレ、洗面、キッチンなど幅広く採用されている「きれい除菌水」を「フロースカイ」に初搭載し、「便器きれい」と「ノズルきれい」で、トイレのきれいを長く保ちます。
<きれい除菌水>
「きれい除菌水※1」は水※2に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られる、除菌成分(次亜塩素酸)を含む水です。薬品や洗剤を使わず、水からつくられます。時間がたつと、もとの水に戻る※3ので、環境にやさしいのが特長です。
<便器きれい>
使用前に便器ボウル面にミスト(水)を自動で吹きかけ、汚れを付きにくくします。さらに、トイレ使用後と、8時間使用しない時には「きれい除菌水※1」のミストを自動で便器ボウル面にふきかけるので、トイレのきれいが長持ちします。
<ノズルきれい>
「ウォシュレット」使用前後に水でノズルを洗浄する「セルフクリーニング」に加え、トイレ使用後に「きれい除菌水」が、ノズルの内側も外側も自動で洗浄・除菌。使用していないときも定期的に洗浄することで、ノズルのきれいが長持ちします。
尿流量測定装置について
トイレ一体形ならではの特長やメリットがあります。
(1)患者さんの自然な排尿状態で測定可能
(2)排尿処理の負荷軽減、管理が楽に
(3)操作が簡単なので患者さんの負荷も減少
簡単な操作で尿流測定(ウロフロメトリー検査)が可能。
測定方法
いつものようにトイレで排尿するだけで尿流量測定が行えます。また、検査結果をデータ化することも可能です。通常と異なるのは、排尿前後にバーコードをかざす、あるいは測定用リモコンのボタンを押す操作をするだけです。
測定原理
1. 取りつけ時に水位と水量の関係を学習します
2. 排尿による水位上昇を水量に換算します
3. 便器洗浄時に測定部を内部洗浄します
従来の測定環境との比較例
尿流測定(ウロフロメトリー検査)時の患者さん、医療スタッフの負担軽減に貢献します。
<普段のトイレに近い環境で測定が可能>
「トイレではない」特殊な環境下で排尿する必要がなく、患者さんがリラックスしやすい、普段のトイレに近い環境で検査が行えます。
<後片付け不要で、連続検査もスムーズ>
採尿カップを使わないので、カップ洗浄、尿廃棄といった後片付けが不要で、医療スタッフの業務軽減に役立ちます。
また、次の検査に向けての準備が不要なので、患者を待たせることなく、続けて検査が行えます。
血液検査
日本光電の進化した一体型である、全自動血球計数・免疫反応測定装置 MEK-1303 セルタックα+を導入しました。
当院では、腎盂腎炎など高度な炎症が疑われる場合は、白血球数を含む血算、CRPという炎症反応を示す血液検査を院内で即時施行でき、数分で結果が判明します。通常の尿検査ももちろん院内で施行しており、これも即結果が出ます。
腎盂腎炎、急性前立腺炎、精巣上体炎などの高度な炎症に対しても、上記のような即時検査で対応可能な態勢をとっておりますので、ご安心いただければと存じます。
全自動血球計数・免疫反応測定装置 MEK-1303 セルタックα+
使いやすさが進化した一体型
白血球3分類を含む血液20項目とCRP定量を同時測定
特長
- 白血球3分類を含む20項目とCRP(C反応性蛋白)を同時測定。
- 採血管のキャップを取らずに、そのまま挿入するクローズドモード(キャップピアス方式)で、同時測定に対応。スタッフの血液感染のリスクを低減します。
- コンセプトは「使いやすさが進化した一体型」。夜間や休日の緊急時など、簡単に検査対応できる「操作ガイダンス機能」など、便利な機能を各種搭載しています。
- 異常値を検出した場合に画面のカラーで再測定を促す「Smart ColoRerun Assist機能」を搭載。測定データの信頼性をさらに向上させました。
- CBC+CRPモードでの測定時間は、オープンモードで1検体あたり3分20秒以内(クローズドモード では+20秒)。迅速かつ正確な検査を実現します。
- 装置内部のエラーメッセージやメンテナンス情報などを、リモート端末を通してサーバへ自動送信するネットワークシステム 「MD Linkage」に対応。
主な規格
測定項目 |
WBC、LY%、MO%、GR%、LY、MO、GR、RBC、HGB、HCT、MCV、MCH、MCHC、RDW-CV、RDW-SD、PLT、PCT、MPV、PDW、P-LCR、CRP |
検出方式 |
血球数:電気抵抗検出方式 |
CRP測定範囲 |
0.1~20mg/dL(血清または血漿) |
尿検査
arkreyの自動尿分析装置 オーションイレブン AE-4021を導入しました。
検査業務の省力化と患者サービスの向上を同時に実現
測定項目 |
Glu、Pro、Bil、 Uro、Ket、pH、Nit、 |
測定対象 |
尿 |
処理速度 |
514test/h |
- 微量アルブミン測定はもちろん、A/C比、P/C比算出により、随時尿でも精度の高い腎疾患スクリーニングが可能
検査データ管理システム
arkreyのメックネット ケアラボを導入し、院内即時検査ネットワークをサポートしています。
診療所における院内即時検査ネットワークをサポート
地域の医療を預かる「かかりつけ医」として欠かせない院内即時検査(POCT)システムの中核を担うソフトウェアです。
検査機器からデータを自動転送し、検査結果をパソコンの画面ですぐに確認できるので、効率的で患者さんの満足度も高い診察が実現できます。
画像検査の一元管理システム
内視鏡、超音波画像を始め、他院のCR、CT、MRI、RI画像など全ての検査画像を一元管理するため、KONICA MINOLTA(コニカミノルタジャパン)ヘルスケアのUniteaαを導入しています。内視鏡、超音波とのオンライン接続が可能で、さらに船橋医療センターや千葉徳洲会病院の画像検査データにも連携対応しています。「連携医」の当院から予約したCT、MRIなどの検査結果(画像、レポート)について、連携BOXを介することでインターネット上から結果を見ることができます。これまで検査結果については、郵送もしくは患者さんにお持ちいただいていたため届くまでに数日かかっていましたが、インターネット環境により翌日には結果を確認することができます。
KONICA MINOLTAコニカミノルタジャパン(株)ヘルスケア
将来のシステム拡張にも柔軟に対応
Uniteaαはサーバー本体を含めクライアント端末を最大5台まで拡張可能。様々な運用形態に合わせたシステム構築が可能となります。また検査モダリティの増加など将来のシステム拡張にも柔軟に対応できます。
全ての検査画像を一元管理
CR装置を始め、内視鏡、超音波等とのオンライン接続が可能。さらにデジカメ、汎用メディアからの画像取込や、心電計、聴力計等の検査データ連携にも対応しています。
全自動血圧計
待合室には日本光電の全自動血圧計“Heart Station S”を設置しており、IHB:Irregular heartbeat(不規則脈波)機能を搭載、脈間隔の異常や、血圧値の信頼性を確認できます。
基本に忠実な腕帯(カフ)構造+コンパクト設計=その答えは“Heart Station S”
医療機器認証番号:226AHBZX00016A01
クラス分類:管理医療機器、特定保守管理医療機器
血圧計に求められる性能をそのままに装置をスリム化
- カフを巻き付けてからゴム袋を膨らます「カフ巻き付け構造」を採用。適切な加圧が可能です。
- どちらの腕でも自然な姿勢で無理なく測定が開始できるようスタート/ストップボタンを中央に配置。
- “くちばし”形状の腕帯リングを採用。腕への負担を軽減しながら無理なく自然な姿勢で測定が可能です。
- IHB(※)機能搭載。脈間隔の異常や、血圧値の信頼性を確認できます。
- 壁際、カウンターにも設置できるスリム構造でさまざまなシチュエーションにも対応。
- 車いすの方でも測定しやすいデザインです。
※ IHB:Irregular heartbeat(不規則脈波)
電子カルテ
日々の診療の支えとして、長年にわたり医療の現場に携わってきたBML(ビー・エム・エル)が診療所の要望に応えるために開発した電子カルテシステム「QUALIS」を導入しています。
長年にわたり医療の現場に携わってきたBMLが診療所の要望に応えるために開発した電子カルテシステム「QUALIS」。医師とスタッフと患者様のための理想の電子カルテとなることを目指し、電子カルテとしての使いやすさ、機能性を追求。診療所の日々の診療を支える中で得た貴重な意見やノウハウをもとに開発いたしました。